「結婚するつもりはない」——そう答えた若者が、なんと3人に1人もいる。そんな調査結果が2026年8月末に発表されて、ちょっとした話題になっている。こども家庭庁が実施した過去最大規模の若者調査によるものだ。少子化のニュースはもう聞き飽きたという人もいるかもしれないけれど、今回のデータは単なる出生率の話ではなく、「若者が結婚そのものをどう捉えているか」という、もう一段階踏み込んだ内容になっている。今回はこの調査結果を紐解きながら、私自身の考えも交えて書いてみたい。
未婚の若者の35%が「結婚するつもりはない」
こども家庭庁は2026年5月20日から8月5日にかけて、15歳から39歳の男女およそ10万人を対象にインターネット調査を実施した。有効回答は約6万7900人にのぼり、このうち未婚者4万3529人に「将来結婚したいか」を尋ねている。
結果を見ると、「結婚するつもりはない」と答えた人が35.1%。「いずれは結婚したい」の37.5%とほぼ肩を並べる割合で、「2〜3年以内に結婚したい」(10.3%)を大きく上回った。つまり、結婚に前向きな人と同じくらい、もしくはそれ以上に「結婚しない」という選択をすでに意識している人がいるということになる。
結婚の何がハードルになっているのか
調査では結婚への障害についても聞いている。最も多かったのは「安定した結婚生活を送れる収入への不安」で40%。次いで「自由な時間がなくなる・趣味の時間が減る」が34.4%、「結婚したいと思える人がいない」が32.6%と続く。経済面の不安がトップに来るのは想像がつくけれど、個人的には「自由な時間」を理由に挙げる人がこれだけ多いのは、結婚に対する価値観そのものが変わってきている証拠だと感じた。
悩みの根っこは「自分」と「人間関係」
さらに興味深いのは、普段感じている悩みについての回答だ。「自分の見た目が気に入らない」が最も多く、「人を信頼することが難しい」「人づきあいがうまくいかない」といった人間関係の悩みも上位に入っている。結婚を「したくない」のではなく、そもそも人との深い関わりに自信が持てない、という背景があるのかもしれない。
昔と比べてどれくらい変わったのか
実はこの手の調査、過去にも似たものがある。厚生労働省が実施してきた出生動向基本調査(いわゆる「結婚と出産に関する全国調査」)では、2010年の第14回調査時点で「一生結婚するつもりはない」と答えた18〜34歳の未婚者は男性9.4%、女性6.8%にとどまっていた。当時と今回とでは調査対象の年齢層や質問の仕方に違いはあるものの、1割に満たなかった割合が今や3割超えというのは、やはり大きな変化と言っていいだろう。
私はこう思う——「結婚しない」は逃げではなく選択
私は、この結果を「若者の結婚離れ」と単純にネガティブに片付けるのは違うと思っている。周りの友人や同僚を見ていても、結婚しない選択をした人ほど、キャリアや趣味、人間関係に対してしっかり自分の軸を持っているケースが多い印象だ。一方で、今回の調査で「収入への不安」がトップに来ていたのを見ると、本当は結婚したい気持ちがあっても、経済的な余裕のなさが選択肢そのものを狭めてしまっている人も少なくないはずだ。
つまり「結婚するつもりはない」の中身は一枚岩ではなく、「積極的に選ばない人」と「選びたくても選べない人」が混在している。そこを一括りにして議論してしまうと、本質的な支援策にはつながらない気がする。こども家庭庁も今年度末までに最終報告書をまとめる予定とのことなので、今後は年代別・理由別にもう少し細かく分析されることを期待したい。
まとめ
こども家庭庁の調査で、未婚の若者の35.1%が「結婚するつもりはない」と回答したことが明らかになった。背景には経済的な不安や自由な時間への価値観の変化、そして人間関係への自信のなさなど、複数の要因が絡み合っている。結婚するかどうかは最終的には個人の自由な選択だけれど、「したくてもできない」人がいるという事実には、社会全体で向き合う必要がありそうだ。あなたは、この結果を見てどう感じただろうか。
参考情報
- こども家庭庁「若者に関する意識調査」(2026年8月発表)
- TBS NEWS DIG「未婚若者の約3人に1人が『結婚するつもりはない』 こども家庭庁 若者10万人を対象にした調査実施」
- 読売新聞(Infoseekニュース配信)「未婚の若者3割が『将来結婚するつもりはない』」
- 日本経済新聞「未婚の若者の35%『結婚するつもりない』 こども家庭庁調査」
- 厚生労働省「第14回出生動向基本調査(結婚と出産に関する全国調査)」独身者調査の結果概要



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