真夏になると、SNSのタイムラインに必ずと言っていいほど流れてくる台湾かき氷の写真。マンゴーが山盛りにのった真っ白なかき氷を見て、「今年こそ食べに行きたい」と思っている方必見です。
でも、いざ調べてみると「台湾かき氷」と一口に言っても種類はいろいろ。日本のかき氷と何が違うのか、なぜあんなにSNSで話題になるのか、行列覚悟で並ぶ価値はあるのか、気になりますよね。この記事では、台湾かき氷の正体から、SNSで話題になるお店、そして私自身が実際に食べ歩いて感じたことまで、まとめてお伝えします。
台湾かき氷とSNSで話題の店に共通する「雪花冰」の正体
台湾かき氷といえば真っ先に思い浮かぶのが、ふわふわの「雪花冰(シュエホアビン)」です。私たちが「台湾風かき氷」と聞いてイメージするのは、ほぼこのタイプだと思います。
日本のかき氷とは氷の作り方から違う
日本の伝統的なかき氷とは氷の形状からして異なり、やわらかい霜柱状の細長い氷が層をなしていて、食べると「シャリッ、サクッ、フワッ」とした食感になるのが雪花冰の特徴です。日本のかき氷が「透明な氷を削ってシロップをかける」スタイルなのに対し、台湾の雪花冰は、牛乳や練乳を混ぜて凍らせた氷そのものに味と甘みをつけ、薄く削り出すという発想がベースにあります。
氷に含まれる乳脂肪分や糖分が結晶の成長を邪魔するため、できあがる氷は硬い塊ではなく非常に細かくもろい結晶の集まりになり、それが薄く削るとリボン状に連なって出てくるのだとか。これが、あのふわふわ食感の正体です。理系的な話ですが、知ってから食べると「なるほど、だからあんなに溶けるのが早いのか」と納得できます。
誕生は意外と最近、そしてブームの火付け役
雪花冰の歴史は、実はそこまで古くありません。起源は1990年代の台北にさかのぼり、氷そのものを特別に作る点が従来の台湾かき氷とは異なるとされています。さらに「雪花氷」がいわゆる現在の形として開発されたのはごく最近の2000年代に入ってからで、台北・永康街発祥のマンゴー雪花冰が大流行し、日本でも紹介されて「台湾といえばマンゴーかき氷」というイメージが定着したという経緯があります。
私はこの歴史を知ったとき、正直驚きました。てっきり何十年も前から台湾の定番スイーツだと思い込んでいたからです。実際には比較的新しい食文化が、SNS時代とタイミングよく重なって世界的なブームになった、そう考えると、台湾かき氷はまさに「令和的な伝統スイーツ」と言えるかもしれません。
SNSで話題の店、インスタ映えする理由はビジュアルだけじゃない
台湾かき氷の店がSNSで拡散されやすいのには理由があります。単に「かわいいから」だけではないと、私は感じています。
見た目のインパクトと色鮮やかさ
マンゴーや苺などのフルーツをたっぷりのせた雪花氷はSNSでも人気を集めていると言われる通り、山のように積まれたフルーツと真っ白な氷のコントラストは写真映えする条件が揃っています。さらに台湾ではマンゴー、抹茶、チョコレート、ピーナッツなどバラエティに富んだフレーバーが楽しめ、色とりどりのフルーツやナッツをトッピングとして追加することでカスタマイズできる楽しさもあるため、一皿ごとに個性が出やすく、投稿する側も「見せたくなる」構図が自然と生まれます。
世界的なお墨付きも拡散を後押しした
台湾かき氷のSNS人気を語るうえで欠かせないのが、日本にも上陸した「アイスモンスター(ICE MONSTER)」の存在です。創設者のフランク・ロー氏は1997年に台北で創業し、2013年には北米テレビ局CNNの「Best Dessert 10」や米旅行専門誌TRAVEL+LEISUREの「Best Desserts Around the World」トップ10にも選ばれたことで、一気に世界的な知名度を獲得しました。台北の本店では多い日で1日2500人以上が行列するほどの人気だったというから驚きです。
2015年には表参道・原宿エリアの神宮前交差点そばに日本1号店がオープンし、日本でも台湾かき氷ブームに火がつきました(なお、アイスモンスター日本法人は新型コロナの影響もあり2020年に日本から撤退しています)。海外メディアのお墨付きと、行列そのものが話題性を生み、それがSNSでさらに拡散される。このサイクルこそ、台湾かき氷が「SNSで話題の店」を量産し続ける仕組みだと私は見ています。
行列必至の台湾かき氷、私が実際に並んで感じたこと
ここからは、私自身の体験を交えてお話しします。台湾旅行で現地の人気店に並んだとき、正直「かき氷ひとつにここまで並ぶ?」と半信半疑でした。炎天下で30分以上待ち、ようやく運ばれてきたのは、想像以上にボリューミーな一皿。台湾のかき氷は具材がどっさり入っていてボリューム満点で、量が多くお腹にたまるという感想を持つ旅行者は多いようですが、私もまさにその通りだと感じました。ひとりで完食するのはなかなかの挑戦です。
食べてみると、氷そのものにしっかり甘みと風味がついていて、シロップに頼らなくても満足感がある。これは日本のかき氷にはない体験でした。ただ、正直に言うと「写真で見るほどの衝撃」を感じるかは店によってかなり差があります。行列ができている=必ずしも自分の好みとは限らない、というのが率直な感想です。私としては、SNSの映え写真だけで店を決めるのではなく、氷の原料(牛乳ベースかフルーツピューレベースか)やトッピングの構成まで事前にチェックしてから並ぶことをおすすめしたいです。
また、台湾産マンゴーの旬は主に4月中旬から10月末頃で、6〜7月がもっともジューシーで甘いマンゴーかき氷を味わえるベストシーズンとされています。せっかく並ぶなら、この時期を狙うのが満足度を上げるコツだと思います。
まとめ
台湾かき氷は、日本のかき氷とは氷の作り方から根本的に異なるスイーツで、1990年代から2000年代にかけて台北で生まれた比較的新しい食文化です。世界的なメディアで評価されたことも追い風となり、フォトジェニックな見た目と行列という話題性がSNSで拡散され続けています。
私自身、実際に並んで食べてみて感じたのは、「話題の店」にはそれなりの理由があるということ。ただし映え写真だけを鵜呑みにせず、旬の時期や氷の種類を知ったうえで選ぶと、より満足度の高い一杯に出会えるはずです。この夏、あなたもぜひ本場の台湾かき氷を体験してみてください。



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